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2021年12月22日(水)にオンライン開催され、YouTube でライブ配信された中医協総会(第507回)の速記録(非公式)です。
弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
今回の中医協は8時からスタートし、予定よりも早く11時に終了しました。
薬価、材料、総会です。
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1.薬価専門部会(8:00~8:26)
2.保険医療材料専門部会(8:30~8:46)
3.総会(8:50~10:59)
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最初に開かれた薬価専門部会では骨子案を了承。
続く材料部会でも骨子案が承認され、
総会で、薬価・材料・費用対効果の骨子がまとまりました。
総会のメインはオンライン関連です。
この質疑が1時間を超えました。長いです。
表紙の写真(左上)は、オンライン関連の質疑で、
最後に発言した飯塚敏晃委員(東大大学院教授)です。
診療側と支払側がバチバチやった質疑で、
公益委員がこのように発言するのはすごいです。尊敬します。
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【補足です】
総会の前半は骨子案3つ。
続いて、「外来(その5)」がオンライン関連です。
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議 題
1.令和4年度薬価制度改革の骨子(案)について
2.令和4年度保険医療材料制度改革の骨子(案)について
3.令和4年度費用対効果評価制度改革の骨子(案)について
4.外来(その5)について
5.個別事項(その11)について
6.その他(大臣折衝を踏まえた改定率)
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議題5の「個別事項(その11)」が2つに分かれています。
前半はオンライン服薬指導、後半は歯科用貴金属です。
先ほど「オンライン関連」としましたが、
これは、
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①外来(その5)
②個別事項(その11)の前半
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です。
ちょっと流れが分かりにくいのですが、
①②の説明を一括、質疑も一括です。
これが今回の総会のメインです。
(分かりにくい説明で申し訳ございません)
①の内容は、
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1.オンライン診療
2.オンライン資格確認
3.電子処方箋
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です。
②の内容は、
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1.オンライン服薬指導
2.その他(電子版お薬手帳)
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です。
この①②に関する質疑が長い、と言いますか、
いや、むしろ「あえて十分に時間を取った」と言うべきでしょうか。
2022年度改定の目玉は、このオンライン関連でしょうか。
オンライン診療を大幅に緩和する予定があるのかわかりませんが、
今回、城守国斗委員(日医)のかなりの奮闘ぶりを見ますと、
そういう流れなのかなあという気がします。
厚労省の井内努課長の説明はいつもアッサリですが、
今回はけっこうネチネチ説明していました。
オンライン診療を含む資料「外来(その5)」は
全部で47ページ。この説明に約20分ぐらいかけました。
いつもは150ページを15分程度ですので、かなり丁寧な説明だったことがわかります。
特にしっかり説明したのは、
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・規制改革実施計画に関するP3
・オンライン診療の検討会で示された改定案に関するP4~10
・オンライン診療料の算定要件などに関するP13
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あたりでしょうか。要チェックだと思いました。
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【余談です】
死者が増えると葬儀屋さんは儲かるのでしょうか。
交通事故が増えると、保険会社は損するのでしょうか。
そして、健康な人が増えると、誰が困るのでしょうか。
オンライン診療の議論になると、いつもそんなことを考えてしまいます。
オンラインで簡単に気軽に診療してもらえたら、
健康な人がもっと増えて、病気の人は減るのではないでしょうか。
でも、そうなったら困るんだろうなあと思います。
日本医師会がオンライン診療の拡大に反対しているのは、
きっとそうなんだろうと思っていたのですが、
ちょっとわからなかったことがあります。
それは、オンライン診療が普及しても、
それに柔軟に対応していけばいいんじゃないの?
と思っていたので、
なんでこんなに強く抵抗しているのかなあ、と疑問でした。
今回、ようやく、その疑問が解消されました!
(勉強不足ですみません)
日医の城守委員は次のように述べました。(速記録P144)
「遠隔地でですね、日本で言えば、北海道にいる人に対して東京からの、
要するにオンラインをしているみたいなかたちで、
地元近くにもですね、家庭医ないしは、かかりつけの先生がおられるという中において、
そこを、要するに、飛ばして、オンラインで診療をどんどん進めていくというようなことが
出てきたりしているのではないか」
オンライン診療がもっと進めば、全国の医療機関をどこにいても選べることになり、
医療過疎が解消していくのかも?
でも、それは彼らにとって困ることだと、ようやく腑に落ちました。
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(2021年12月24日、新井裕充)