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2021年11月17日(水)にオンライン開催され、YouTube でライブ配信された中医協総会(第497回)の速記録(非公式)です。
弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
この日の中医協は総会のみの開催です。午前9時半から正午過ぎまで約2時間半です。
メインは不妊治療で、関係学会からヒアリング。その後、質疑があり、この不妊治療が約1時間半です。
続いて、リハビリをテーマに審議して閉会となりました。
不妊治療とリハビリはいずれも「議題7」で、「個別事項(その4)」のくくりですが、
資料は「総-7-1」と「総-7-2」に分かれていて、ちょっとわかりにくです。
説明の時に井内課長が「7? 8?」と混乱したような場面がありました。
不妊治療の論点は「総-7-1」本体の最終ページ(P57)、
リハビリの論点は「総-7-2」のP9、24、33の3箇所に分散しています。
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【余談です】
会議前半、定例モノである議題1から6までは約30分でしたが、
最初の「議題1」の質疑でいきなり盛り上がり(?)
ほかの委員が疲れたような表情を浮かべていました。
「この先、長いのに・・・」という声が聞こえてきそうな感じでした。
今回の議題は以下の7項目です。
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1.医薬品の新規薬価収載について
2.再生医療等製品の保険適用について
3.最適使用推進ガイドラインについて
4.費用対効果評価の結果を踏まえた薬価の見直しについて
5.DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
6.在宅自己注射について
★7.個別事項(その4)について
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議題7は不妊治療とリハビリの二本立てです。
このうち、不妊治療が会議の大半を占めましたし、リハビリはちょっと毛色が違うので、
「議題8」に分けるべきだったのでは、と思いました。
不妊治療の保険適用の審議は、最初に4人が意見陳述。
続けて、医療課の中田室長が不妊治療に関する「総-7-1」を説明し、
その後、約1時間の質疑となりました。
不妊治療の質疑では、最初に各委員が一通り発言し、
その後、各団体の先生方が回答する流れでした。
後半、公益委員の発言もありました。
今回、中医協を初めてご覧になった人は、
「中医協って、なんて面白いんだろう」と思ったかもしれません。
不妊治療というテーマは一般の人にわかりやすいですし、
でも実際、何がどうなっているのか、いまいち見えないので、
好奇心をそそると言いますか、興味を持たれる人は少なくないと思います。
ただ、今回の中医協を面白くさせたのは、
大須賀穣先生の存在が大きかったのではないでしょうか。
大須賀先生のプレゼンは実に歯切れがよく、ぜひ、まねしようと思いました。
具体的に感じた点を挙げますと、
まず、読ませたい部分はモノクロのスライドで文字だけ。
そして、1枚に入れる文字数は少ない。
説明では、はしょるページと、じっくり説明するページでメリハリをつける。
頭脳はまねできないので、せめてスライドの作り方だけはまねしようと思いました。
最初のほうのページはモノクロ・テキストにしようと誓いました。
今回の議論の内容でなくて申し訳ございません。
ただ、内容も含めて本当に勉強になりました。
(文字にしてしまうと印象は違うのかもしれませんが・・・)
表紙の写真は、JISARTの蔵本武志理事長の説明の後、
大須賀先生が補足している場面です。とても明快でした。
(速記録P197の場面です)
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【ここからはスルーしてください】
たぶん、少数意見であると思いますが、私は「保険適用にしないほうがいいんじゃないの?」
と思いました。
むしろ自治体への助成金を増やして拡充し、現在、助成されている不妊治療を継続することはもちろん、
さらに、ちょっとエビデンスレベルが低いものも広く助成していくのがいいのではないかと思いました。
ちょっと前になりますが、先進医療かなんかの会議で、
「先進医療のままがいいという現場の声がある」なんて発言があり、
盛り上がりました。賛成する先生もいたように思います。
保険適用されると、その技術は終わるとか?
そんなことを今回の不妊治療の議論で思い出した次第です。
ただ、今回の不妊治療の保険適用の本命はやはり、
資料「総-7-1」のP38なのではないでしょうか。
不妊治療の保険適用で得するのはどこか、ということを考えてしまいます。
やはり経済を回さないと?
でも、真面目にやっている小さなクリニックが困窮したり、
不妊治療の機会が大きく減少するようにならなければいいなと願います。
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