¥990
※こちらの価格には消費税が含まれています。
※こちらの商品はダウンロード販売です。(14160463 バイト)
2021年10月20日(水)にオンライン開催され、YouTube でライブ配信された中医協総会(第491回)の速記録(非公式)です。
弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
今回の中医協は、
-------------------------------------------------
1.薬価専門部会(9:00~10:01)
2.総会(10:06~11:49)
-------------------------------------------------
の2つが開かれました。
総会の議題は「外来(その2)について」の1つです。7月7日の「その1」に続く検討となります。
会議で使用された資料「外来(その2)」は64ページ。
7月7日の「その1」は104ページでしたので、ややコンパクトになりました。
井内課長の説明は10時7分から10時34分まで約30分。その後、質疑が1時間半近くありました。
質疑の前半は、各委員がいつも通り順番に発言。
その後、11時過ぎに幸野委員が「事務局が出してきた論点は違うんじゃないか」と問題提起(速記録P101)。
幸野委員の発言をきっかけに、約30分にわたり、かかりつけ医をめぐる議論がありました。
--------------------- ----------- -------------------------------- ----------- -----------
【ここからは余談です】
中医協で盛り上がる鉄板ネタは、「医師と患者の関係」を扱うテーマでしょうか。
患者はこれを求めている、しかし医者が怠慢だ、医療機関の努力が足りない、という文脈で炎上します。
ちょっと前になりますが、明細書の無料発行の義務化をめぐる論争を思い出します。
今回の総会では、質疑の後半で、幸野庄司委員(健保連)が
かかりつけ医に関するそもそも論をまず議論すべき、みたいな主張をして、バトルになりました。
このネタはもう本当に長い間、続いています。
「人頭払い制」「ゲートキーパー」フリーアクセス」というキーワードが飛び交うテーマです。
以前、医政局の会議で「総合医」「登録医」「主治医」などをめぐり熱い議論があり、
延々とやっていましたが、決着がつきませんでした。これは永遠のテーマなのでしょう。
ただ、以前と議論のベースが異なっているのはやはり今回のコロナの影響でしょうか。
ワクチン接種がスムーズにできなかったことに関連して、
かかりつけ医がなんの役にも立たなかったという趣旨の発言が支払側からあり、
さらに幸野委員が突っ込み、
これに診療側が反論する展開となりました。
なお、表紙に使用した写真は、患者代表の間宮委員の発言に
(その下の)飯塚敏晃委員(東京大学大学院経済学研究科教授)が
共感の笑みを浮かべている場面です。
間宮委員は、ワクチン接種を断られた例を挙げ、
「あなたは、この病院の『かかりつけ』じゃないですよって言われて、
えーっ なんで? 通ってんのに」などと発言しました。
私も同感です。今回のMVPは間宮委員に授与したいです。
ところで、やはり医系技官というものは日本医師会にべったりで、
日医に忖度しなければなかなか厳しいものなのでしょうか。
診療所に点数を付けるような提案が目立ちます。
井内課長は今回の総会で、かかりつけ医機能を評価した診療報酬項目を丁寧に説明。
その中で、漏れがある、不都合があるなどの点を指摘し、
今後、緩和して算定しやすいようにする意向を示唆しました。
確かに、コロナで経営難と言われる耳鼻科のクリニックが経営を改善できるようにするために
ちょっと甘くしてあげるという方針は理解できますが、
今回の資料の中で、耳鼻咽喉科に関する資料は
なんとなく浮いていると言いますか、唐突な感じがしました。
どっかから要望が入ったのでしょうか。
もう最終ゴールまで資料はできているのでしょうから、
何をどうしたいのか、全部いっきに資料を出してしまえばいいのにと、
毎度のことながら思います。
ところで、私はこのペースにちょっと付いていけなくなりました。
学校の勉強に追いついていけない落ちこぼれの気分です。
昨日、医療保険部会でお会いした業界記者さんが
「24時間ずっと仕事している感じ」と嘆いていました。