¥990
※こちらの価格には消費税が含まれています。
※こちらの商品はダウンロード販売です。(14881662 バイト)
2021年7月8日(木)に開催された中医協・入院分科会の議事録(非公式)です。YouTube によるライブ配信はなく、報道関係者らは都内の全国都市会館で傍聴しました。
今回の分科会は、前回6月30日の「急性期入院医療」に続いて、「回復期入院医療」です。
会議で使用された資料「入ー1」は、
==============================
① 現状
② 地ケア
③ 回リハ
==============================
──の3項目で構成されており、全部で67ページです。②③それぞれについて「論点」が示されています。
②の論点は厚労省の資料P44、③の論点は資料P67 です。
会合では、最初に厚労省保険局医療課の金光一瑛課長補佐が「入ー1」を全て説明し、その後に質疑が前半と後半に分けて実施されました。
質疑前半は①②(地ケアまで)、後半は③(回リハ)です。回リハの議論では、心臓リハビリに関する発言がいろいろありました。
ところで、ここからは余談になりますが、私の勉強不足でしょうか。「回復期入院医療」という言葉は初めて見たような気がします。
しかも、厚労省は「回復期」のテーマに地域包括ケア病棟を入れてきました。うーん、そうなんですか。地ケアを「回復期」に位置付けるのですか。
ちなみに、在宅患者の緊急受け入れ(サブアキュート)は地ケアの機能の1つとされています。
前回改定時は、地ケアの機能として、手術が少ないだの、リハビリ実施率が低いだの、つまり治療病棟としての機能がどうなのか、という資料を出してきたと記憶しています。
その一方で、自院からの転棟に否定的な資料も示し、ポストアキュート機能を制限するような方向でした。
そのため私は、「今後の地ケアの機能は在宅支援がメインかな」とか、「在宅療養支援病棟」に名前を変えるのかな、なんて思ったりしたのですが、今回の資料をみる限り、そんな雰囲気は感じません。医療課はいったい何がしたいのでしょうか。
この日の分科会では、地ケアについて、機能のばらつきが議論になりました。
自院からの転棟など、ポストアキュートに偏った病院がある一方で、在宅からの受け入れ(サブアキュート機能)を中心とする病院もあり、ここをどう考えるか、というような議論がありました。
勝手な想像ですが、今後、入院医療の体系は
==================================================
「急性期」 → 高度急性期
「回復期」 → 現在の一般急性期、地ケア、回リハ、
「慢性期」 → 療養、障害など
==================================================
という3区分にするような気もします。
なお、18年度改定で迫井さんがつくった新たな入院医療の体系では、
=============================
・ 急性期医療
・ 急性期医療~長期療養
・ 長期療養
=============================
の3区分となっており、「急性期医療~長期療養」に地ケア、回リハが入っていました。
----- ・・・----・・・-----・・・・-----
また、この日の分科会では、③の回リハについて、前回改定時と同様、またもや、FIM利得が問題になりました。
ただ、前回改定時の議論と異なるのは、「ズルはよくないよ」というトーンではなく、2016年改定後に入棟時FIMが下がっている原因について、いろいろな見方が示された点です。
議事録P102以降はちょっとオススメですので、ぜひご一読いただければと思います。
前回改定時の議論は、http://chuikyo.news/20190905-fim/ をご覧いただけたら幸いです。アクセスが多かったページです。