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2021年7月14日(水)にオンライン開催され、YouTube でライブ配信された中医協・改定結果検証部会(第63回)の議事録(非公式)です。
今回の中医協は、
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1,診療報酬改定結果検証部会(午前9時半から約20分)
2,総会(午前10時頃から正午まで約2時間)
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が開かれました。
最初に開かれた検証部会の主なテーマは、令和3年度調査の「調査票案」について。
すでに調査の設計は終えており、この日の会議では実際に配布する調査票が示されました。
委員2人からは、「回収率向上を」「他のデータとの接続を」というような意見が出され、調査票案は了承されました。
続いて開かれた総会では、厚労省の担当者がこれらの意見を紹介し、了承されました。
ただ、総会の質疑では幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)から、患者の受療行動の変化に関する集計や、処方箋の変更不可欄などについて要望が出されました。
※ 総会の議事録(非公式)はこちら → https://www.chknews.jp/items/50824077
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この検証部会に続いて開かれた総会では、公益側の中村洋委員(慶應義塾大大学院教授)が日本医師会を激怒させる危険発言をして、公益委員の役割をめぐる議論がありました。
現在、中医協「総会」の下には、いろいろな部会や分科会があります。この「改定結果検証部会」は唯一、大学教授らの有識者(公益委員)で構成されています。
検証部会は、次期改定の基礎資料になる調査案を決める極めて形式的な会議ですが、この会議に出されるまでにいろいろあるようです。ただ、どのような議論があったのか、その会議は非公開ですので分かりません。
とはいえ、今までの流れで言いますと、検証部会も厚労省医療課(事務局)がハンドリングしています。
すなわち、公益委員の役割は事務局の方針を代弁することであり、「公益委員=事務局」と考えていいのだろうと思います。
しかし、最近は官邸主導の政策が続き、財務相の諮問機関である財政制度等審議会や政府の「経済財政諮問会議」などの方針が厚労省の会議に持ち込まれることが増えています。
もし、中医協の公益委員がそのような経済界などの意向をそのまま中医協に持ち込みますと、中医協の権限低下につながるという考え方もできます。
しかし、公益委員が御用学者にならず、中立・公正な有識者として国民全体の立場から発言すれば、中医協の議論は一部の利害関係者の独壇場ではなくなり、より良いものになることが期待されます。
2004年の中医協汚職事件(日歯連事件)を契機に中医協の見直し論議があり、翌2005年に、「中医協の在り方に関する有識者会議」が「中央社会保険医療協議会の新たな出発のために」という報告書をまとめています。
その報告書を読みますと、公益委員の役割について有識者会議で議論があった足跡が残されています。
診療側と支払側の「調整機能」にとどまるのか、それとも積極的に意見を述べる立場なのか。
そうした議論の「妥協の産物」として生み出されたのが、この検証部会であるとえるかもしれません。
ぜひ、お時間のある時に下記の資料をどうぞ。
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■ 中央社会保険医療協議会の新たな出発のために
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/dl/s0729-9h.pdf
■ 検証部会の設置を了承した中医協総会
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/09/s0928-6.html
[厚労省の公式議事録]
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/09/txt/s0928-3.txt
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